小町と佐助の法律相談 相談ファイル・・・その4
Q:消費者金融に借金が返せそうになく、借金の整理をしたいのですが、どうしたらいいですか?
A:任意整理や自己破産などの法的な方法があります。まずは弁護士に相談してみてください。
佐助さんの相談
私は消費者金融からお金を借りていて、借金が200万円ほどになってしまいました。今の給料から返していくのがむずかしくて、すごくつらいです。早いうちに借金の整理をしたいのですが、自分ではどうしたらいいのかわかりません。先生、助けてください。
佐助:先生、実は私には過去に無職の期間がありまして、その間の生活費として、消費者金融からお金を借りました。少しずつ借りていたつもりが、いつの間にかこんなに大きな金額になってしまい、もうどうしたらいいのかわかりません。
佐助 : ・・・はい。だんだんと、どの業者にどれだけ払ったのか、わからなくなるし、取り立てもあるし、頭の中はいつも借金のことばかりで、本当につらいです。
- 弁:まずは借金整理の方法ですが、任意整理、自己破産などの方法があります。
佐助 : 私の場合は、どうなるのですか?
- 弁:まずは任意整理と自己破産についてご説明します。任意整理は、裁判所を通さずに債権者(ここでは消費者金融)と債務者(佐助)が交渉して借金の整理を行う方法です。
佐助 : え・・・もしかして、私が消費者金融と直接やり取りをしなくてはならないのですか?
- 弁:いいえ、お金を借りている債務者というのは立場が弱くて交渉しにくいので、私が業者と減額交渉や、利息の免除、分割支払いの交渉を代行します。
佐助 :あぁ、よかった。
- 弁:債権総額が確定したら、返済計画を考えます。そして、返済計画に沿って和解交渉を進めます。返済の目安は無利息で36回払いから60回払い(3年から5年)となります。
佐助 : わかりました。でも借金が多いので、きちんと返済できるか少し不安もあります。
- 弁: そうですね。もうひとつの借金整理の方法、自己破産についてご説明します。自己破産というのは、裁判所に申し立てて、手続きをすることで、借金が免除されることを目標とする制度です。
佐助 : 破産ってよく聞きますが、本当はどういうことですか?破産したら、どうなっちゃうのですか?
- 弁: 破産というのは、任意整理と違って裁判所の手続きなんです。任意整理はあくまでも借金を返済していくのですが、自己破産は違います。
佐助 : どうちがうのですか?
- 弁 : 債務者(佐助)が経済的にいきづまってしまって、自分の力では借金を返すことができなくなった場合に自己破産を裁判所に申し立てます。
佐助 : 私も自分の力で返すことができるか自信がありません。自己破産で裁判所に申し立てるとどうなるんですか?
- 弁 : 財産があれば、生活に欠かせないもの以外をお金に換えて、すべての債権者(消費者金融)に公平に分けます。最後に、債務者(佐助)の借金の返済義務を免責してもらうようにします。
佐助 : 全財産ですか・・・。
- 弁 : そうですね、住宅、高額な車、預貯金、有価証券など、20万円以上の財産を処分しなければいけません。しかし、借金を全額免除されれば、新しい人生をスタートできますよ。
佐助 : そうか。任意整理も自己破産も、複雑そうで、自分ではできそうにありません。先生にお任せしてもいいですか?
おまけ
借金が多すぎて自己破産をしたいけれど、持ち家や持ちマンションなどの住宅があって、住宅を維持したいという場合には、民事再生という手続きもあります。任意整理や自己破産、民事再生のどの手続を使うかどうかも、専門家とご相談の上、判断しましょう。