契約期間を一般的な二年契約にしたら、二年間我慢すればいつでも借家人を追い出せると考えるかもしれません。

当弁護士事務所にもこのような相談がされることがあります。

—–【相談内容】—–
アパートが老朽化してきて、借家人も一人入っているだけ。この際、借家人には出て行ってもらって、アパートを取り壊して更地にして売却しようと考えています。借家人は契約してから十五年くらい経っています。賃貸借契約書には二年間と書いてあります。出て行ってもらうためには、立退料を払わないといけないのでしょうか。
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契約期間が満了しているから借家人に出ていってもらえるのでしょうか。

二年間の契約期間が経過した時に、契約当事者で契約の更新の話し合いをした場合は疑問はありません。
しかし、契約更新の話し合いをしていない場合はどうなるのでしょうか。

法律上では、最初の契約期間が経過すると、通常契約は更新されます。更新後の軽悪条件は、前の契約と同じです。賃料を支払って使用を続けている限り、また双方が異議を申しでない限り、期間が満了する度に自動的に契約が更新されていきます。

これを法定更新といいます。